中学数学が苦手になる原因と対策
算数では「リンゴ1個+リンゴ3個=リンゴ4個」のように具体的な数値で勉強しますが、中学1年生からは「x+3x=4x」のように文字を使った勉強をはじめます。
この文字に馴染めないことが中学数学が苦手になるきっかけ、つまり、中学数学が苦手になる原因は「抽象化」だといわれているのですが……。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
わたしは、すくなくとも大学受験レベルまで(中学数学、高校数学)でつまづくのは、つぎの3つが原因だと考えています。
・意味を理解していない(意味らしきものを理解していない)
・徹底的に繰り返し練習していない
・積み重ねができていない
どういうことでしょうか。
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あなたが中学数学が苦手な理由は「意味」を理解していない
いきなり「19740910」を覚えてほしいといわれても、覚えられないと思いますし、たとえ覚えられたとしても、すぐに忘れてしまうと思います。
その一方、単なる数字の羅列ではなく、「1974年09月10日は石崎の誕生日」と数字の「意味」を教えられると、覚えやすくなりますし、忘れにくくもなるのではないでしょうか。
このように、人は誰しも、「意味」がわかれば覚えますし、忘れにくくなります(これは心理学でも同様のことがいわれています)。
数学も同じです。
数学が苦手だと感じているのなら、数学も「意味」を理解するようにしましょう。
意味を理解していれば、公式を覚えやすくなりますし、たとえ公式を忘れても、いや、公式を覚えていなくても問題を解くことができるようになります。
例をあげてみます。
・公式を暗記した場合
・「意味」を理解した場合
<意味>
<公式を忘れてしまい、意味から問題を解いた場合>
※ちなみに、生徒の数学力が高くないと、意味を「正しく」理解させることができないこともあります。そのような場合、わたしは「意味を理解した」と思わせるテクニックを使っています。真に理解させるのは、数学嫌いではなくなってから、と考えています。
結果として公式を暗記したり、解き方を覚えてしまうという勉強法でもいいのですが、まずは「意味」を理解するようにするといいでしょう。
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あなたが中学数学が苦手な理由は徹底的に繰り返し問題を解いていない
人は忘れる生き物です。
※)忘却曲線というものがあります。要は、誰しも、すぐに忘れてしまうということです。
意味を理解すれば忘れにくくなるのですが、それでも忘れてしまうことがあります。
そこで、「繰り返し覚える」といいでしょう。具体的には、繰り返し問題演習をするのです。繰り返し問題演習する事で、何度も何度も「意味」を思い出すことになるので、記憶を定着させることができます。
実はそれ以外にも、繰り返し問題を解くメリットがあります。
その一つに、計算力の強化があります。
いくら解き方がわかっていても、計算過程で間違えてしまえば0点です。
たいていの試験は部分点もありませんし、たとえ部分点があったとしても正解したほうが得点は高くなるため、やはり正解したいものです。
また、試験時間は限られているので、はやく問題を解かなければなりません。
つまり、「はやく」「正確に」解けるように計算力をつける必要があります。
そのために繰り返し解くというのが最も効果的な方法なのです。
繰り返し解いているうちに、計算力がついていきます。
もう一つのメリットが、このページの本題である「数学嫌い」を軽減させることができるというものです。
見知らぬ強面の人でも、何度も何度も顔をあわせていると、そのうち平気になると思いますが、そのような感じです。
誰しも「xなどの文字」に抵抗を感じるものですが、何度も問題を解いているうちに、意外に平気になっていっているのです。
あなたが中学数学が苦手な理由は積み重ねができていない
勉強は積み重ねです。
たとえば、中学数学の「方程式」ができるようになるためには、算数の「分数」を理解しておく必要があります。
中学数学が苦手な人の多くは、小学校時代に算数をしっかり勉強していなかったり、小学校のときの算数の先生の教え方が悪かったり、算数に原因があります。
つまり、うまく積み重ねができていないのです。
だから、中学数学が苦手と感じているのなら、算数からやりなおしたほうが、かえって効率的といえます。
苦手な中学数学を「得意」にする参考書
このように、あなたが中学数学を苦手と感じるのには、理由があります。
そのひとつずつを解決すると、きっと中学数学を苦手に思わなくなると思います。
自力で中学数学に関する苦手意識を解消できない場合は、『0(ゼロ)からやりなおす中学数学の計算問題』(総合科学出版)を読むことをお勧めします。
この本は、「算数」から、丁寧にわかりやすく解説しているため、積み重ねができているか「抜け」を確認していますし、3ページに1ページには演習問題があるため繰り返し問題を解くこともできます。
また、単に公式を羅列しているようなほかの参考書とはちがい、「意味」を解説しています。
というわけで、数学が苦手と感じているのなら、『0(ゼロ)からやりなおす中学数学の計算問題』(総合科学出版)を読むことをお勧めします。