「道のり」と「時間」があれば、どのくらい速いのかわかる

つぎのA君とB君の会話を読んでください。
A君、B君のどちらが正しいと思いますか。

A君:「C君、足、めちゃめちゃ速いで」
B君:「D君のほうが、走るの、速いよ」
A君:「え? C君のあだな『チーター』やで?」
B君:「D君のあだな『新幹線』だよ?」
A君:「C君のほうが速い!」
B君:「ぜったい、D君だって!」

どちらが正しいのかよくわかりませんね。
つぎの会話だと、どうでしょうか。

A君:「C君、足、めちゃめちゃ速いで」
B君:「D君のほうが、走るの、速いよ」
A君:「C君、100mを11秒で走るで」
B君:「D君、100mを12秒で走るよ」

これならば、A君が正しいとわかります。

さて、100mは「道のり」、11秒や12秒は「時間」です。
つまり「道のり」と「時間」があれば、どのくらい速いのかがわかります。

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「道のり」「時間」だけでは比べにくいので「速さ」が登場!

つぎのA君とB君の会話を読んでください。
A君、B君のどちらが正しいと思いますか。

A君:「C君、足、めちゃめちゃ速いで」
B君:「D君のほうが、走るの、速いよ」
A君:「C君、200mを40秒で走るで」
B君:「D君、150mを20秒で走った」

200m、150mは「道のり」、40秒、20秒は「時間」ですが、どちらが正しいのかすぐにはわかりません。
「道のり」と「時間」で、どのくらい速いのかはわかるようになりましたが、まだまだ不便です。
そこで、「速さ」という考えが登場します。
どういう考えなのでしょうか。

片手にはストップウォッチを持ちます。
C君とD君をスタートラインに立たせます。

そして、「用意、ドン!」
ストップウォッチが「1分」を指ししめすとき、「ストップ!」

結果は以下だとします。

・C君:1分間で400m走った
・D君:1分間で300m走った

これならば、C君のほうが、速いとわかりますね。

このように「1分間でどのくらい進んだのか」を表すのが「速さ」です。
速さを見れば、C君、D君、どちらの足が速いのかすぐにわかりますね!
さらに詳しく説明します。

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速さには「秒速」「分速」「時速」の3種類ある!

先ほどはストップウォッチが1分を指し示したとき、「ストップ!」と言いました。
実際には、「ストップ!」と言うタイミングはつぎの3つあります。

・1秒
・1分
・1時間

ストップウォッチを見ていて、「1秒」後にストップというときの速さを「秒速」といいます。
1秒間で●km進むことはほとんどないので(※)、秒速のとき、道のりは「m」が使われます。
(※)1秒間で●km進むものって…。めちゃくちゃ速いですよね!あまりありません。

(秒速の例)1秒間で10m進む

ストップウォッチを見ていて、「1分」後にストップというときの速さを「分速」といいます。
1分間で●km進むことはほとんどないので、分速のとき、道のりは「m」が使われます。

(分速の例)1分間で200m進む

ストップウォッチを見ていて、「1時間」後にストップというときの速さを「時速」といいます。
1時間で●m進むことはほとんどないので(※)、時速のとき、道のりは「km」が使われます。
(※)1時間で●mしか進まないって…。めちゃくちゃ遅いですね!あまりありません。

(時速の例)1時間で2km進む

これが「秒速」「分速」「時速」の意味ですが、実生活で毎回「1時間で2km進む」などと書くのは面倒ですね。
そこで、速さを書くときの決まりがあります。

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秒速の書きかたは「秒速●m」「●m/秒」の2種類ある!

秒速の書きかたは2種類あります。
「1秒間で10m進む」ときを例にして、秒速の書きかたを紹介します。

いずれの場合も「進む」は書きません。



というわけで、まず、一種類目の書きかたです。
つぎのように書きます。



もう一種類目の書きかたです。
つぎのように書きます。



※高校以降では「second(秒)」の頭文字をとって「/秒」を「/s」とすることが多いです。

というわけで、つぎのようにできるようになってくださいね。

・「秒速20m」とあれば「1秒間で20m進む」とわかるようにする(その逆も)
・「30m/秒」とあれば「1秒間で30m進む」とわかるようにする(その逆も)

ちなみに、小学生のうちは「秒速●m」、中学生になると「30m/秒」、高校以降は「30m/s」の書きかたになるような気がします(文部省などのお偉いさんたち次第なので変わるかもしれません)。

分速の書きかたは「分速●m」「●m/分」の2種類ある!

分速の書きかたは2種類あります。
「1分間で10m進む」ときを例にして、分速の書きかたを紹介します。

いずれの場合も「進む」は書きません。



というわけで、まず、一種類目の書きかたです。
つぎのように書きます。



もう一種類目の書きかたです。
つぎのように書きます。



※高校以降では「minute(分)」から「/分」を「/min」とすることが多いです。

というわけで、つぎのようにできるようになってくださいね。

・「分速20m」とあれば「1分間で20m進む」とわかるようにする(その逆も)
・「30m/分」とあれば「1分間で30m進む」とわかるようにする(その逆も)

ちなみに、小学生のうちは「分速●m」、中学生になると「30m/分」、高校以降は「30m/min」の書きかたになるような気がします。

時速の書きかたは「時速●km」「●km/時間」の2種類ある!

時速の書きかたは2種類あります。
「1時間で10km進む」ときを例にして、時速の書きかたを紹介します。

いずれの場合も「進む」は書きません。



というわけで、まず、一種類目の書きかたです。
つぎのように書きます。



もう一種類目の書きかたです。
つぎのように書きます。



※高校以降では「hour(時間)」の頭文字をとって「/時間」を「/h」とすることが多いです。

というわけで、つぎのようにできるようになってくださいね。

・「時速20km」とあれば「1時間で20km進む」とわかるようにする(その逆も)
・「30km/時間」とあれば「1時間で30km進む」とわかるようにする(その逆も)

ちなみに、小学生のうちは「時速●km」、中学生になると「30km/時間」、高校以降は「30km/h」の書きかたになるような気がします。

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