「往復」の速度の文章題は「地図の描きかた」を少し工夫すれば、かんたん!

(問)太郎君は自宅から12km離れた駅まで、行きは時速3km、帰りは時速4kmで歩きました。家と駅を往復するのに何時間かかりましたか?

速度の文章題は3ステップで解くのでした。

<STEP1>単位を統一する

単位はそろっていますね。

<STEP2>地図を描く

自宅から駅まで12kmあります。



太郎君は行きは時速3km、帰りは時速4kmで歩きました。
これをつぎのような図にしてしまうと…。
どのように解けばいいのかわからなくなってしまうと思います。



そこで、図の描きかたを工夫します。
具体的には、つぎのようにします。この図でも自宅と駅を往復したと表せていますよね。



往復にかかった時間を求めたい、すなわち、「自宅→駅→自宅」にかかった時間を求めたいわけなので、つぎのようにできます。



<STEP3>きはじの図に数値をあてはめる

上図、どこかで見たことはありませんか。
途中で速さが変わる速度の文章題と同じですね!
というわけで、「手」で隠します。



時速3qで12q進んでいます。



よって、家から駅まで(行き)にかかった時間は、「12÷3」で、4時間とわかります。

つぎに、つぎのように手で隠します。



時速4qで、12q進んでいます。



よって、駅から家まで(帰り)にかかった時間は、「12÷4」で、3時間とわかります。

往復にかかった時間を求めたいわけなので、「3時間+4時間」で、答えは7時間です。

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地図の描きかたが思い浮かばない?

往復の地図の描きかたを教えたあと、「問題を解くとき、こんな地図の描きかたなんて思い浮かばない」と言われることがあります。

心配しないでください。
99パーセントのひとは、こんな地図の描きかた、思い浮かびません。
地図の描きかたを教わったあと、しっかりと覚えるので、地図を描けるだけです。

また「解説を読むとなんとなくわかるけど、自分で問題を解くとき解けない」といわれることもあります。

これも同じです。
正解を導き出せるひとの多くは、解きかたを教わったあと、それをしっかりと覚えるので正解を導き出せるにすぎません。
初出の文章題の地図を正確に描いて、正解を導き出せる人間はほとんどいないのです。
地図の描きかたや解きかたを習っていたり、すでに習った問題と似通っているので、解けるにすぎません。

地図の描きかた、問題の解きかた。
いずれも理解したあと、覚えてしまってください。

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