円周角の定理を用いた相似の証明
●問題
「円Oの周上にA,B,C,Dの4点がある。AとC,BとDを結び、その交点をPとする。このとき、△ABP相似△DCPを証明しなさい。」
「証明」と聞いただけでどこかへ逃げてしまう人も多いですが、実はあまり難しくないです。とにかく理由をつけて等しいことを言っていけば良いだけですよ!
■重要
数式は以下のルールに従って書いています。
分数・・・2分の1 → 1/2、5分の3掛けるx → (3/5)x
次数・・・xの2乗 → x^2、2xの2乗 → 2x^2
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方向性
まずは図を描き、等しそうに見える部分を探す。
解法
「円周角の定理」のページと同じですが、念のため繰り返しておきます。
まず、円周上の点を頂点とする角を「円周角」といいます。
そして、円周角には「同一の弧に対する円周角は等しい」という性質があります。
これを「円周角の定理」といいます。
円周上に点が何個もあるときは、円周上の点を頂点とする角(円周角)が複数できるので、円周角の定理を使える場合が多いです。
また、今回の問題のように、A,B,C,Dと、特に断りなく点を列挙している場合は、この順に一周するように点があることを意味します。
例えば、円周の上側の部分にAがあるとすると、その隣にBがあり、さらにその隣にCがあり、Cの次にはDがあり、Dの次にはまたAに戻る。という並び方になります。
順番が入れ替わって、A→C→B→Dや、A→D→B→Cなどにはならないのです。
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ここで今回の問題をもう一度確認してみましょう。
「円Oの周上にA,B,C,Dの4点がある。AとC,BとDを結び、その交点をPとする。このとき、△ABP相似△DCPを証明しなさい。」
とあります。
このような図を描いてみてください。
まず、適当に円Oを描きます。
そしてその周上にA,B,C,Dを順に一回りするよう描きます。
AとC,BとDを結び、その交点にPと書き入れます。
まずはここまで描いてみてください。
今回は三角形の相似を証明したいので、その三角形も目立つようになぞっておいたりすると良いです。
それらしく図を描いてみると、だいたいどれとどれが等しいか見当がつくと思います。
∠APB=∠DPC,∠ABP=∠DCPなどが言えそうですね!
これらを理由をつけて言っていけば良いのです。
∠APB=∠DPCの理由は何でしょうか?
これらは「対頂角」ですね。2直線が交わったときにできる角が「対頂角」で、対頂角は等しいです。
∠ABP=∠DCPの理由は何でしょうか?
これらはともに、弧ADに対する円周角ですね。辺BPはBDの一部で、辺CPはACの一部なので、どちらも弧ADに対する円周角なのです。円周角の定理より、同一の弧に対する円周角は等しいのでしたね。
そして、角が2組等しいならば、「2組の角がそれぞれ等しい」という相似条件を満たします。
これらを順序立てて書いていけば、証明ができあがる。というわけです。
どうですか?できそうでしょ?
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解答
△ABPと△DCPにおいて、
対頂角は等しいので、∠APB=∠DPC・・・{1}
同一の弧に対する円周角は等しいので、∠ABP=∠DCP・・・{2}
{1},{2}より、2組の角がそれぞれ等しいので、
△ABP相似△DCP