最大公約数とは、公約数のうち、もっとも大きな数のこと

最大公約数とは、公約数のうち、もっとも大きな数のことです。
公約数のページをしっかり読んだひとは、この一文だけで最大公約数とは何なのかわかったと思いますが、一応、詳しく説明します。

まずは復習です。
8と12の公約数を求めてください。

8の約数を求めるには、8を「÷1」「÷2」「÷3」「÷4」…「÷8」と順に割っていけばいいのでした

・8÷1=8
・8÷2=4
・8÷3 → 割り切れない
・8÷4=2
・8÷5 → 割り切れない
・8÷6 → 割り切れない
・8÷7 → 割り切れない
・8÷8=1

よって、8の約数は1、2、4、8です。
※前のレッスンで紹介した方法で、すばやく約数を見つけても構いません。

では、12の約数はいくつですか。
12の約数を求めるには、12を「÷1」「÷2」「÷3」「÷4」…「÷12」と順に割っていけばいいのでした

・12÷1=12
・12÷2=6
・12÷3=4
・12÷4=3
・12÷5 → 割り切れない
・12÷6=2
・12÷7 → 割り切れない
・12÷8 → 割り切れない
・12÷9 → 割り切れない
・12÷10 → 割り切れない
・12÷11 → 割り切れない
・12÷12=1

よって、12の約数は1、2、3、4、6、12です。

ここで、8の約数と12の約数を並べます。

・8の約数:1、2、4、8
・12の約数:1、2、3、4、6、12

1、2、4が共通しますよね。
つまり、1、2、4が8と12の公約数です。
ここまではすでに学習しましたね。

ここからが本題です。
1、2、4のうち、もっとも大きな数はいくつですか。
4ですね。
このように公約数のなかで、もっとも大きな数のことを最大公約数といいます(つまり、8と12の最大公約数は「4」です)。
今後、最大公約数という言葉がでてくることがあるので、最大公約数とは何なのか、しっかり理解しておいてくださいね。

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最大公約数をすばやく見つけるには「小さいほうの数」に注目!

12と18の最大公約数を求めてみましょう。

12と18の約数を求めて、それらを並べて最大公約数を探しても構いませんが、時間がかかってしまいます。
そこで、つぎのようにするといいでしょう。
※以下は難しく感じるひとが多いので、読んでもわからないのなら、いまは飛ばしても構いません。

1.小さいほうの数に注目します。

いま、12と18の最大公約数を求めるのですよね。12と18では、12のほうが小さい数なので、12に注目します。

2.小さいほうの数の約数を書いていきます。

12の約数です。

12の約数:1、2、3、4、6、12

3.(大きいほうの数)÷(上記2の数)を計算して、割り切れるかどうかを見ます。

いま、12と18の最大公約数を求めるのですよね。12と18では、18のほうが大きいので、上記の式の(大きいほうの数)は18です。
これを上記2の数で割っていきます。
よって、つぎのようになります。

18÷1
18÷2
18÷3
18÷4
18÷6
18÷12

これらのうち、割り切れるものは「1、2、3、6」ですが――。

「いったい、何の計算をしているの?」と思ったひともいることでしょう。
実は「1、2、3、6」は、12と18の公約数なのですが……。よくわからないと思うので、じっくり解説します。

まず思い出してほしいことがあります。
それは、「たとえば3が、18の約数かどうかを判断するには、どうすればよかったのか」という話です。
※忘れたひとは約数かどうかを判断するのはかんたん!割るだけ!をもう一度読んでください。

割ればいいのですよね。
つまり「18÷3」を計算すればいいのでした。
割り切れるので、3は18の約数とわかります。
というわけで、先ほどの計算式を見てください。

18÷1
18÷2
18÷3
18÷4
18÷6
18÷12

1、2、3、4、6、12がそれぞれ18の約数かどうかを判断するための計算ですね。
これらのうち、1、2、3、6は割り切れたので、1、2、3、6はそれぞれ18の約数だとわかります。
これらの数は12の約数でもあるので(上記2)、「1、2、3、6」は12と18の公約数なわけです。

難しいですよね…。
難しいと感じれば、いまは飛ばしても構いません。

4.上記3で求めた公倍数のうち、もっとも大きな数が最大公約数です。

「1、2、3、6」のうち、もっとも大きな数は「6」です。
よって、答えの最大公約数は6です。

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いままでの話がわったひとに向けて、すこしだけスピードアップさせる方法を伝授!

15と125の最大公約数を求めてみましょう。

1.小さいほうの数に注目します。

15と125では、15のほうが小さい数なので、15に注目します。

2.小さいほうの数の約数を書いていきます。

15の約数です。

15の約数:1、3、5、15

3.(大きいほうの数)÷(上記2の数)を計算しますが、ここからが先ほどとはちがいます。計算するとき、上記2の「大きい数」から順に計算していきます。割り切れるものが、最大公約数です。

15と125では、125のほうが大きいので、上記の式の(大きいほうの数)は125です。
上記2のうち、もっとも大きいのは15ですね。
よって、まずは、つぎの計算をします。

125÷15

割り切れませんね。
そこで、上記2の数のうち、15のつぎに小さな数である5に着目します。

125÷5

割り切れます。
よって、最大公約数は5となるわけです。

…要は、先ほどの3と4の手順をあわせて効率的にしただけなのですが、「効率的にしたもの」は、練習問題をいくつも解かないと、ピンとこないものです。
わからないなと思えば、練習問題を繰り返し解くといいですよ!

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